饕餮、トウテツ

別名:

饕餮、トウテツ

左伝によれば、渾沌こんとん窮奇きゅうき檮杌とうこつと共に四凶とされている。
その姿は牛か羊のようで、曲がった角、虎の牙、人の爪、人の頭を持つとされる。
嬰児のような鳴き声で、人をとって喰らうとされている。

「饕」には財産を貪る、「餮」には食物を貪るという意味を持つとされ全てを食い尽くす物とされ、殷時代にはその意味から転じて魔をも喰らい尽くすということで魔よけの意味を持ち、青銅器などに装飾されたとされる。
一方、炎神の子孫であり農耕を司る神として中国南部にて信仰されていた人々によって装飾されたとされる説もある。

黄帝よって倒された蚩尤の首が地に落ち饕餮に変化したともされる。
帝・舜に敗れた後は幽州(河北省北部、遼寧省一帯地域)に流されたとされる。
明代には竜の子である竜生九子の一人とされ、こちらでも特徴は飲食を好むとされている。
地域:中国
関連:四凶窮奇渾沌檮杌龍生九子
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